先日、仕事の関係で秋田に行ったついでに十和田湖を訪れました。朝9時と早かったこともありますが、気温はなんと19度。日差しは夏を感じるのに爽やかな空気でした。関西よりずっと秋は早く来ます。初めての十和田湖は木々の緑が映える素晴らしい湖でした。次は、個人的にゆっくり奥入瀬渓流とともに訪れるつもりです。
さて、そろそろ夏の疲れが出るころですね。暑さからの体力の消耗に加えてクーラーの中にいることが多いと体が冷えたり、冷たいものを取りすぎていたりして、不摂生の付けが回ってくる頃です。少しずつ秋に向けて体のメンテナンスをしていきましょう。
この時期調子が悪くなる疾患のひとつに、鼻炎があります。秋もアレルギー性鼻炎になる方もありますが、鼻炎だけでなく、痰の多い咳が続く方やぜんそくも悪化しやすくなります。
今年は特に夏風邪やウイルス性の疾患が多くみられましたので、鼻炎などが増えるかもしれません。
漢方では、鼻炎などの不調は、単に鼻だけの問題ではなく、体内の臓器の問題も深く関わっていると考えています。鼻や気管と特に関係が深いのは、「肺」ですが、その他、エネルギー代謝や水分代謝を担っている「脾胃(胃腸)」や「腎」も関係しています。
鼻炎はアレルギーや風邪で何度も繰り返していると、慢性化して一時的に症状を押さえても繰り返す厄介な疾患です。咳やぜんそくも含めてこの季節悪化しやすい方は、体力が低下しやすい方や、夏の間に冷たいものや水分を摂りすぎて、胃腸の機能が落ちている方に多くみられます。
単に鼻炎や咳のお薬で一時押さえするだけでは、治りにくかったり、再発したり、夏バテを伴い胃腸疾患や体調不良が続いたりしますので、意外と体調を整えるのが慢性的な鼻炎や咳を治す近道になります。
漢方薬で鼻炎といえども身体全体の体調を見てお薬を処方します。もちろん症状も改善していきます。早めに漢方薬で対処して爽やかな秋をお迎えください。